爪水虫に感染してしまったら?とにかくすぐに治療を開始することが大切です。爪水虫は放置していても治りません。

爪水虫の治療にはとても時間がかかりますが、放置して悪化してしまうとさらに治療期間も長くなりますし、家族など身近な人にも移してしまう可能性があります。

【こんな症状は爪水虫?】

爪水虫は自覚症状がないため、なかなか感染していることに気づかずに放置され、悪化してしまうことがあります。以下のような症状があったら爪水虫を疑い、なるべく早く皮膚科を受診しましょう。

・爪が黄色くなったり白く変色している
・爪に白い筋が入ってぽろぽろと崩れてくる
・爪が変形してきた

爪には神経がなく、痛みやかゆみを感じないので、見た目で判断するしかありません。

【病院で行われる治療】

病院で爪水虫だと診断された場合、どのような治療を行っていくのでしょうか。

<塗り薬>

爪水虫を塗り薬だけで完治させることは難しいとされています。ただし、症状の程度によっては効果が期待できることもあるので、クレナフィン爪外用液という抗真菌薬を使うことがあります。臨床試験で有効率が約5割とされているので、およそ半分の方には効果が期待できる、ということですね。

クリアネイルショット


<飲み薬>

爪水虫の治療は飲み薬を使用するのが一般的です。ラシミール錠、もしくはイトリゾール錠という抗真菌薬を使います。

ラシミール錠は1日1回、6ヶ月以上毎日飲み続けます。イトリゾール錠は短期集中型で、1週間飲んだら3週間休む、これを3回(3ヶ月)繰り返します。これをパルス療法といいます。

およそ7~8割の人に効果があるといわれていますが、副作用が起こる可能性があるため、医師とよく相談して納得してから治療を受けることが大切です。

肝機能障害を起こすことがあるので、薬を飲みながらも定期的な血液検査を行って異常がないか確認していきます。ただし、きちんと血液検査をしていれば重篤な肝機能障害を起こすことはないとされていますし、元々肝機能に異常がある方は内服薬は使えません。

<レーザー治療>

塗り薬では効き目が弱く、飲み薬でも2~3割の方には効果がない場合があります。その際はレーザー治療という方法があります。1回の施術も10~20分と短く、麻酔も必要ありません。ただし、日本ではまだ保険適用されていないため自由診療となり少々治療費がかさみます。

とはいっても、飲み薬のように副作用もなく、月1回程度の通院で済むので安全性の高い方法を選びたい方に向いている治療法と言えます。

<治療にはどのくらいかかる?>

白癬菌に感染してしまった爪が新しく生え変わるまでに半年から1年かかるといわれています。したがって、治療期間もそのくらいかかると思って下さい。

治ったように見えても爪の奥に白癬菌が残っていれば再発してしまいますので、医師の指示に従って正しく薬を使うことが大切です。

【あきらめないで継続して!】

爪水虫は長期間に渡って治療をしていかなければいけない疾患です。半年間も薬を飲み続ける、塗り続けるというのは簡単なことではないかもしれません。

ですが、途中でやめてしまってはそれまでの苦労も水の泡になってしまいます。あきらめずに完治するまでがんばって治療を継続して下さい。