爪の色が変わってきたり、ぽろぽろ崩れたりする症状は、爪水虫かもしれません。水虫というのは皮膚だけに出来るものではなく、爪にも出来るものなんです。

爪水虫とはどういうもので、なぜなってしまうのか、その原因について考えてみましょう。

【白癬菌はカビの一種】

水虫とは白癬菌というカビの一種に感染して起こる皮膚の病気です。白癬菌は「ケラチン」という物質が大好き。ケラチンを主食にして生きています。

このケラチンとは、髪や爪などを構成するタンパク質の一種です。水虫は足に出来るものが多いですが、ケラチンさえあれば身体のどこにでも発症する可能性があるものです。

【爪水虫は自覚症状がない?】

皮膚に水虫が出来ればかゆかったり皮が剥けたりするのでわかりやすいのですが、爪には神経がないので痛い、かゆい、といったような自覚症状がありません。

その代わり、爪の色が変わってきたり濁ってきたりして見た目の変化が現れます。また、感染した部分から爪が崩れてくることもあり、重症化すると爪が変形してしまうこともあります。よく見ていないと気づきにくいので、知らず知らずのうちに悪化してしまうことがあるので注意が必要です。

クリアネイルショット


【元は水虫?爪水虫の原因とは】

それではなぜ爪が白癬菌に感染してしまうのでしょうか。実は爪だけが単独で感染することはあまりありません。元々足の皮膚が水虫に感染していて、そこから爪まで白癬菌が広がり感染することが多いのです。

爪水虫は足の親指に出来ることが多いとされているので、元々水虫に感染している人はよく注意をしてみておいた方がいいでしょう。広がってしまうと治療が厄介です。爪水虫の治療はその前に感染していた水虫の治療も同時に行わなくてはいけません。

白癬菌などのカビは目に見えないので、治ったように見えても再発することが多く、爪まで感染してしまうと感染した爪が完全に生え変わるまで、手で半年、足で1年もかかるといわれています。

自覚症状がないからといって放置しておくと足だけでなく手の爪まで発症してしまうことがありますので、気づいたらなるべく早く対処しましょう。

治療が終わるまで、患部を清潔に保ち、通気性を良くして乾燥を心がけることが大切です。

【とにかく急いで皮膚科を受診しましょう】

水虫はいったん感染すると自然治癒はしませんし、悪化すれば塗り薬だけでなく投薬治療なども行う必要があります。水虫は今や10人に1人が感染しているといわれる病気で珍しくはありません。早めに治療を開始すればその分治るのも早くなります。もし爪水虫に気づいたら、早めに皮膚科を受診しましょう。