爪には感覚点がありませんから、爪自体が痛くなったりかゆくなるということはないのですが、爪がぽろぽろ崩れてくるなど、これまでにない症状を感じることがあれば、もしかしたらそれは爪水虫かもしれません。
爪水虫は決して珍しい病気ではなく、実に10人に1人が感染しているといわれるほどポピュラーな皮膚疾患です。水虫のひとつで、正式には「爪白癬」といいます。
【爪水虫はなぜ起こる?】
爪水虫は水虫と同じく白癬菌に感染することによって起こります。爪白癬はすべての水虫の20%ほどを占めるといわれ、決して少なくはない疾患です。
【爪水虫の症状はどんなもの?】
それでは、爪水虫とはどのような症状なのか、当てはまるものがあれば要注意です。親指の爪が感染することが多いので、他の指と比べてみて下さい。
<爪の色が変わる>
爪の表面がやけに白くなったり、先端が黄色くなったり、濁った色になっていませんか。ちょっと黒ずんでくることもあるかもしれません。親指が周りの爪と比べて透明感のない色になっていたら爪水虫の可能性が高いです。
<爪が厚くなる>
爪水虫になると爪や爪の周りの皮膚が厚くなってきます。爪が厚くなるので色が濁ってくるのです。
<爪が欠け落ちる>
厚くなった爪に筋のようなものが出来てぽろぽろと崩れてくることがあります。表面がぼろぼろになってしまうとつぎに生えてくる爪にも影響するので、このような症状が出たらとにかく早めの対処が必要です。
<爪の周りにも炎症が起こる>
上記のような症状を放置しておくと、白癬菌がどんどん広がり、爪の周りにまで炎症が広がってしまうことがあります。皮膚は爪と違って痛みやかゆみを感じますから、靴を履くときに痛むことも。
【恥ずかしがらずに皮膚科へGo!】
普通の水虫と違って自覚症状がないために放置してしまいがちで、症状が悪化しやすいのも特徴のひとつです。
水虫だってばれたら恥ずかしい、という思いもあるでしょうが、爪水虫は放置すると爪が変形してしまうこともあるのです。足の親指は歩く上でとても重要な役割があるので、爪が変形していると体重がかけられず、歩きにくくなります。
また、親指だけでなく他の指にも広がったらそれこそ大変なことに。治療にも時間がかかりますから、もし爪がおかしいと思ったら、恥ずかしがらずに早めに皮膚科を受診しましょう。